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店舗告知・広告・顧客納品の前に、用途を一文で決める
Canvaで保存できた動画を、そのまま会社の告知や顧客の広告へ出してよいとは限りません。動画には、生成した映像、自分で撮った写真、Canvaの素材、外部サービスの声、楽曲などが混ざります。エディターで一つになっても、それぞれの条件は消えません。
最初に「誰のために、どこで、何をする動画か」を書きます。例は「自店の商品を紹介する15秒のInstagram投稿。後日、同じ素材でオンライン広告も作る」です。顧客納品なら、店頭モニター、SNS、有料広告、テレビなどの予定と、MP4だけ渡すのか編集可能データも渡すのかを確認します。未定の媒体まで許諾済みと扱わず、追加時に再確認する欄を作ります。
このページは2026年10月12日に確認した公式文書と、10月9日の保存済み実演を使った制作チェックです。個々の作品の権利を判定したものではありません。判断がつかない素材は公開候補から外すか、権利者・提供元に用途を示して確認し、回答を記録します。
AI出力の利用と、独占できるかは別の話
現行Canva AI Product Termsは2026年6月26日発効版です。規約に従う合法な目的への出力利用を認める一方、入力・出力の責任は利用者にあり、似た出力が他の利用者にも生じ得ること、Canva素材を取り込んだ出力は素材ライセンスの条件を受けることを説明しています。Canva公式:AI Product Terms
業務では、生成画面を保存しただけで「他に存在しない画像」「著作権上の完全な独占素材」と説明しないことが大切です。商品写真を加工したなら元写真の権利を確認し、既存のキャラクターや企業ロゴに似た部分がないか、人が見ます。AIで作った背景を商品の実写や実際の店舗内装と誤認させる使い方も避けます。
担当者が残す記録は、使用機能、生成日、入力に使った素材、用途、採用した出力です。「AIで作成した背景を含む」などの制作情報も引き継ぎます。契約や顧客のルールにAI禁止・事前承認があるなら、便利さを理由に無断で置き換えず、承認された素材で構成します。
素材ごとの確認表:必要な証拠と止める条件
表は左右にスクロールできます。
| 動画の部品 | 確認するもの | そのまま進めない例 |
|---|---|---|
| Canva AIの出力 | AI規約、入力素材の権利、既存作品への類似 | 他社ロゴやキャラクターに似ている |
| Canvaの写真・図・テンプレート | 素材の出典・分類とContent License Agreement | Editorial、Branded、Education等の用途が合わない |
| 自分・顧客の写真 | 撮影者の許諾、写る人物、背景の表示物 | 顧客がネット検索から拾った画像 |
| Canvaの楽曲 | 曲ごとの情報、StockかPopularか、公開媒体 | 個人利用限定の曲を店舗広告に入れる |
| 外部AIの声 | 生成元、生成時のプラン、機能固有の条件 | ElevenLabs Freeの声を広告へ流用 |
| 本人の顔・声、クローン | 本人の同意、使用目的と範囲 | 有名人を装う声、同意範囲外の広告 |
| 台本・字幕 | 自作か許諾済みか、価格・表示の根拠 | 他社広告の文をコピー、未確認の効果を断言 |
Canva素材の出典は素材の三点メニューから確認でき、一般のFree/Pro素材にも用途制限があります。広告利用が認められる範囲はありますが、素材単体の再配布、Pro素材、特別な分類は同じ扱いではありません。Canva公式:Content License Agreement
表は確認作業の入口です。すべてを「Canva素材だから可」で埋めず、素材名またはID、出典URL、確認日、用途に合う条件、確認担当を書きます。出典が不明なら未確認と残します。動画に組み込んだ画像の所有権を顧客へ全面譲渡できるとも限りません。
実例:無料の15秒教材を、そのまま店舗広告にしない

字幕の実演は、生成画像3枚とElevenLabs FreeのMP3をCanvaへアップロードして編集した作例です。技術面では字幕・声を含むMP4が完成しましたが、教材の声と動画は個人・非商用の試聴用です。商用利用の検証済み素材集として配布していません。
ElevenLabs公式はFreeに商用ライセンスが含まれず、Free時に作成した内容は商用利用できないと説明しています。後から課金しただけで、その古い音声が商用許諾に切り替わる前提にはできません。ElevenLabs公式:公開と生成時の条件
業務用に作り替えるなら、古い声を削除し、自分で録音した声、または用途に合う条件で新しく生成した声に差し替えます。新しい声は長さが変わるので、字幕も生成し直し、背景の尺も合わせ直します。声の差し替えはMP3の交換だけで完了せず、保存した動画で同期まで確認する作業です。

Canva本体のAI音声と外部アプリの声は分けて記録します。編集画面に同じような音声トラックが見えても、提供元の条件は同一ではありません。音声単体の販売や声素材集の配布も、動画の納品と同じ条件だと推定せず、該当機能の規約を別に確認します。
BGMは曲名より、曲の分類と公開媒体を見る
楽曲には、CanvaのStock Musicと、個人利用のPopular Musicで別の規約があります。公式Popular Music Licenseは、曲の三点メニューに商用利用可の表示があるか、個人利用限定のPopular music表示かを確かめる方法を案内し、Popular Musicの商用・広告・収益化利用を認めていません。Canva公式:Popular Music License
Pro Musicについても、オンライン広告とテレビ・映画館・ラジオなどでは条件が異なります。支払ったからすべての媒体へ出せるという判断は避け、用途変更の前にContent License Agreementの音楽条項を確認します。Canva公式:第7節・音楽の条件
最初の店舗告知はBGMなしで試すと、音声と字幕の確認が簡単になり、楽曲の条件を調べる対象も減ります。BGMを追加するなら、曲名、素材情報、分類、公開媒体を記録します。音楽だけを抜き出して渡したり、顧客が別動画へ自由に流用できる素材として納品したりしないよう、納品範囲も合わせて決めます。
投稿先で権利確認の通知が出た場合は、すぐに「Canvaで選んだので誤判定」と決めません。通知された曲、利用媒体、素材の取得記録を照合し、必要なら該当BGMを外した版へ差し替えます。ここでは特定の曲や権利申し立て解除を実測していません。
架空店舗の15秒案:公開前に差し替えるものを決める
以下は架空の雑貨店「木の実ストア」の告知案です。実在の店の広告ではなく、まだ制作・公開していない絵コンテです。「新しいマグの店頭展示を知らせる」という目的で、実際の商品に見える生成画像を避け、撮影・使用許諾を確認した商品写真を採用する想定にします。
表は左右にスクロールできます。
| 秒数 | 画面とメッセージ | 公開前の確認 |
|---|---|---|
| 0〜5秒 | 商品全体「毎日の一杯に、新しいマグ。」 | 店が使用を許諾した商品写真。背景の人物は写さない |
| 5〜10秒 | 持ち手「色と持ち心地を、店頭で。」 | 性能の断定を避け、実物と色が違わないか確認 |
| 10〜15秒 | 店名と展示案内 | 店名・ロゴの使用承認、展示の実施確認 |
声は非商用教材からコピーせず、承認された台本を本人が録音する案。BGMは入れません。Canva素材を追加する場合は、素材情報を確認表へ追記します。商品名の字幕が正確でも、映像が違う商品なら告知として成立しないので、店側には声・字幕・画像をまとめて見てもらいます。
もし店員を出演させるなら、SNSの通常投稿だけか広告にも使うかを同意時に説明します。声をクローンする場合は、普通の録音とは別に、その作成と用途を確認します。本人から声を預かった事実だけで、将来のどんな文章でも読ませてよいとは扱いません。
顧客納品では、完成データと素材の使い回しを区別する
Canvaの素材を含むデザインの顧客への移転には、公式Content License Agreement第4A節に、条件を守る書面の取り決め、単一顧客への移転などの条件があります。素材自体をCanvaデザインの外で使える形へ再許諾する権利まで、一律に付くわけではありません。Canva公式:顧客デザインの追加条件
- 用途を確定し、各素材の提供元・条件・確認日を一覧にする。
- 不明または用途不一致の素材を差し替える。価格・店名・人物の承認も確認する。
- 書き出したMP4を顧客に見てもらい、音ありと無音の両方で意図を確認する。
- 用途、納品形式、素材の再利用条件、AIを使った箇所を記録し、承認と一緒に保存する。
公開先が増える、別顧客へ転用する、音声だけを配るなどの変更は再確認のきっかけです。「前回納品できた」だけで進めません。編集データを渡す場合は、顧客が素材を追加・交換した後の権利確認を誰が行うかも決めます。
失敗を止める確認表を、公開版ごとに残す

権利が確認できても、店名の誤字、価格の読み間違い、字幕が切れる、音声が途中から始まるという失敗は残ります。自動字幕を全文照合し、背景と音声の端を合わせ、保存したMP4を最後まで再生します。技術的に正常な動画でも、未承認の素材があれば公開は保留します。
TryLeaf作成のテキストは、案件名・用途・素材・確認証拠・残件を編集できます。完成版のファイル名と承認日を添えて保存し、次の版で変えた素材だけ再確認できるようにします。空欄や取得できなかった情報は未確認と記入し、疑問が残る素材を「使用可」に丸めない運用が、手戻りを減らします。
確認条件と出典
公式規約・ヘルプ確認:2026年10月12日。操作画像:2026年10月9日の保存済み実演を再利用。字幕教材は外部ElevenLabs Free音声と生成画像を含む非商用試聴用。架空店舗の絵コンテは制作案で、公開・権利確認済み案件ではない。個別素材、本人同意、顧客契約、投稿先の適合は読者の案件ごとに未確認。